質問「下降フレーズの指使い」
みなさん、こんばんは~♪
「3音の運指」シリーズ、覚えていらっしゃいますか?
今日は、それに関しての質問をお寄せ頂いたので
早速取り上げてみたいと思います♪
質問の内容はこうです。
「このページで「3音下降フレーズ」で弦を上昇していくのは
イラストで分かったんですけど、
弦を下降する時がちょっと分かりにくいので
詳しく教えてもらえますか?」
ご質問ありがとうございます♪
それでは、早速取りかかってみましょう♪
みなさんも、上記のトピックの画像は既にご覧頂いたと思いますけど、
この画像は「3音下降フレーズ」の「上昇」だけで。
「3音下降フレーズ」の「下降」は表現していませんでしたよね。
そこは同様にという感じで省略していましたね。
「あれ?ここはどうやるんだろう?」
と同じように疑問に思われた方、すみませんでした。m(_ _)m
そここそ、省略してはいけない所でしたね....。 (^^;
これはですね、考え方としましては
3本の指で先にポジション取りしておいて、
1本ずつ離していくというコンセプトになります。
ですので、ポジションを移動する時は
3本の指を新しいポジションにセットすることになります。
小指が15フレットのポジションで、
「G-小指、F-中指、E-人差し指」と弾いた後は、
「D-人差し指、 E-薬指、F-小指」と3本の指をセットして
「F-小指、E-薬指、D-人差し指」と弾いていきます。
イラストで見ると、こんな感じになります。
どうでしょう?
何となく分かりますでしょうか?
ポジション移動時に3本の指をあらかじめセットする事は
もの凄く違和感があると思います。
実際の演奏で、毎回毎回これを几帳面に実行するのは
あんまり現実的ではありません。
でも、この練習は運指のばらつきを徹底的に抑えて
指に入る無駄な力も、必要以上の指のばらつきも抑える事が出来る
効果的な練習だと思います。
もちろん、あんまり楽しくはないと思いますけど
このエクササイズを例えば1日の練習前に5分間したとします。
それを3ヶ月間続けたとします。
3ヶ月後には無意識のうちに
「指を動かす範囲はこれぐらい」っていう感覚が
体に宿っていると思います。
そして、実はこのエクササイズは
プリング・オフを使う時にもの凄く効果を発揮します。
プリング・オフを使う方は実感されていると思いますが、
往々にしてハンマリング・オンは割と簡単に感じますけど、
プリング・オフは意外と使いにくく感じると思います。
なぜなら、ハンマリング・オンと違って
プリング・オフはプリングする音を弾く前に
ターゲットノート(プリング・オフした後の解決音)を
先に抑えておかないと奇麗に音が鳴らないからです。
僕もそうだったのですが、
プリング・オフを知って練習をし始めた時は、
それまで積み重ねてきた運指と違うので
もの凄い違和感と、これで良いのかという疑問に襲われます。
しかも始めたばかりの頃って、もの凄くぎこちないんですよね。
で、その新しい運指の使いにくさと
それまでに慣れ親しんだ運指への執着心が
ミックスして自分を正当化しちゃうんですよ。
「何これ! 全然弾きにくいじゃん!
いぃ~よ、こんなの。
プリング・オフなんて俺は使わないよぉ~だ!!」....って。
でもこれ、もの凄く勿体ないんですよ~。
プリング・オフは上級者さんにとっては当たり前のテクニックです。
ソロを滑らかに弾く為には欠かせない、ごくごく常識的な事柄です。
特に、近代的なジャズやフュージョン系を目指す方には
ぜひぜひ身に付けてもらいたいテクニックです。
でも、そんな上級者さんのマストアイテムのプリング・オフ、
初級者さんにとってはかなりのくせ者なんです。
使えるようになるまでそれなりに苦労するんですけど、
このプリング・オフのマスターのしにくさは
それまでの過程に左右されると思います。
それまで慣れ親しんでいた運指との違いが大きければ大きい程、
プリング・オフをマスターするのは大変なものになると思うんです。
だって、それまでの運指をやり直すようなものになるのですから。
指が指板から大きく浮いてしまう人には大変な道のりで
それはもう拷問のような毎日を送るハメになります。
「俺って、こんなにヘタクソだったんだ...。」
って思い知る事になるんですから。(T^T)
僕も結構苦しみましたよ~。 (^^;
でも、これが違和感無く出来るようになれば、
プリング・オフはおまけで出来るようになります。
今のうちから、この運指に慣れ親しんでおけば
プリング・オフの壁や
それまで培ってきた事がやり直しになる
魔の「振り出しに戻る」ゾーンに引っ掛かる可能性が
かなり低く抑えられると思います。
ですから、違和感があってやりにくいかもしれませんが
ここはジックリと取り組んでもらいたいと思います。
何をするにしても結局、
ギター弾くのって違和感だらけなんだと思いません?
ただ、それに慣れていって違和感が無くなるというだけで
やっぱり、演奏する姿勢も体の使い方も
日常生活に出てくるものじゃないですもんね。
ギターを練習する事って、極端に言ってしまえば
理想的なフォームへの違和感を
反復練習で慣れさせて薄れさせる事だと思うんです。
ですから、最初は何をするにも
違和感があって当たり前だと思います。
どうせ違和感がついて回るのなら、
発展の無いフォームを途中経過で身に付けるよりは
いきなり理想的なフォームから始めた方が
時間も短縮できると思うんですよね。
それに怪我も挫折する可能性も低くなりますしね。
ちょっと考えてみてもらえますか?
「こんな風に弾けるようになれたら気持ちイイだろうなぁ。」
「あの好きな曲を弾けるようになりたいなぁ。」
「自分もギターでオリジナル曲を弾けるようになりたいなぁ。」
そんな風に思ってギターを始められませんでしたか?
僕もそうです。
人生は限られた時間の中で何をするか選ぶ事が大切だと思います。
限りのある人生の中で出逢ったギターという楽器。
僕らは縁があってギターという楽器に魅せられて、
触るだけでも見るだけでも嬉しくなるギターを
さらに一歩進んで、弾けるようになろうとしています。
僕らはギターを自由に弾けるようになって
その先にある光景が見たくってしょうがないんだと思います。
そして、その見た光景を親しい人達に
「こんなに奇麗だったんだよ♪」って
伝えられたらもっと素敵だろうなって思いません?
そこへ辿り着くまでの道が困難で長ければ長い程
その光景の価値は高まるかもしれませんけど、
必要以上に遠回りはしなくてもいいんじゃないかなぁって思います。
何をしても違和感があるのが当たり前なのだとしたら、
見た目が楽だけど途中で振り出しに戻るような道を行くよりも
先が見えなくてじれったいかもしれないけれど、
スムーズに上達していけるような道を行った方が
結果としては楽で近道だと思いません?
ウサギのように早いペースで弾けるようになっても
途中で上達が頭打ちになってしまうよりは、
カメのように進歩が感じられなくても
順調に天井知らずで上達できる方が
ずっと楽しそうだと思いません?
ですから、この「3本指の下降フレーズ」の「下降バージョン」、
ぜひぜひ気長に取り組んでみてくださいね。
みなさん、きっとフィンガリング上手になれますから♪
ハンマリング・オンもプリング・オフも
もれなくオマケでついてきちゃいますから♪
運指とリズムの練習だけだったはずが
右手の脱力、ピッキングの安定がセットでついてきて、
さらにハンマリング・オンとプリング・オフまで
おまけがついてきちゃうお得な「いも虫エクササイズ」♪
みんなで一緒に毎日のこのこと歩いていきませんか♪
来年の春には、みんなで蝶になってひらひらと
空を優雅に飛んでいられたら良いですよね♪
それでは、また次のトピックでお会いしましょうね~♪
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今日の一言
「プリングは ちょっと変わった 指運び
慣れれば病み付き 差が出るさ」
by 必殺・綱引き仕事人
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