「基本形」「4弦フォーム」「3弦フォーム」で1セット

2016-07-03

みなさん、ご無沙汰しています。

季節の変わり目に時々現れる不定期更新(ほとんど止まっている状態)ブログの執筆者、のんぎぃーです。

日本の夏は風情があっていいですよね。

みなさん、この夏はいかがお過ごしでしたか?

 

僕はといえば、LA夏の風物詩でもある日系人最大のフェスティバル「二世ウィーク」のパレード前の余興バンドで友人のバックでベースを弾いたり、春から始まった小さなバーでのレギュラー演奏が定着したりと音楽の実践の場に恵まれました。

ギターじゃないのが残念ですけど、アンサンブルではベースはとても重要なパートなので、とても良い経験を積ませてもらえていると思っています。

ベーシストから見るギタリストの存在意義とか役割なども考えるようになりますし、楽曲のアレンジやギターパートを作る時にもアンサンブルギタリストとしてのアプローチができるのはとても有効だなって思います。

ベースを習得していく中で学んだことや閃いたことなどは、きっと「TAB譜にさよなら!」にも反映されていくことと思いますので、なにかしらみなさんの気づきやアイデアのお役に立てたら嬉しいです。^_^

 

お?

今日は珍しくまともな出だしですね。

秋のどこか寂しげな雰囲気がセンチな気分にさせるのでしょうか?

…LAはぜんぜん秋っぽい景色じゃないですけどね。

;^_^A

 

《目次》

ミニマム3点セットのフォーム3種類

さて、では本題に入りましょう♪

前回のトピックでは、ミニマム3点セットの提唱と基本形の紹介をさせてもらいました。

覚えていますか?

忘れた方はこちらをどうぞ。
ー>「これはあなどれない! ミニマム3点セット登場!!
 

これは指板に無数に広がる音の中から、自由にメロディーを奏でられるようになるためのスタート地点になります。

何事も基礎は大事ですので、この基本形はしっかりと覚えておいてくださいね。

c-major-scale-number

さて、この飛び石の配置は前回の例で取り上げた「5弦ルート」ポジションと「6弦ルート」ポジションで使えます。

major-scale-6thstring

両方とも同じ音なんですけど、弦の太さで音色が違ってきますので、その辺りを意識して使い分けてみるのも面白いかもしれせんね。

 

さて、ミニマム3点セットにはダブルミーニング(double meaning)な仕掛けがありまして、その一つを紹介したいと思います。

 

既にご存知のようにギターの弦は2弦と3弦の間だけ調弦の音程が違うために、2弦と3弦をまたぐ際に音の並びが1フレット分ずれてしまいます。

これがギターを難しくしている理由の一つだと思いますが、これがあるからこそコードが効果的に鳴らせるというメリットがありますので、ギター弾きとしてはなんとか工夫して乗り越えていかないといけません。

 

ですので、僕はスケールやコードをパーツごとに分解して覚えやすい状態にして頭に入れておき、それを組み合わせて使うというアプローチをしています。

その中の1つとして6弦ルートと5弦ルートを基本形」として、「4弦ルート」と「3弦ルート」の2つの形を合わせて覚え、これを一つのグループとして考えています。

このグループは基本形が中指から始まるので、「中指スタート」のセットとしています。

 

こちらが「4弦ルートフォーム」

major-scale-4thstring-note

major-scale-4thstring

 

こちらが「3弦ルートフォーム」

major-scale-3rdstring-note

major-scale-3rdstring

※3弦ルートの場合は1(C)を人差し指、2(D)を薬指で押さえたほうがやりやすいと思います。

 

この3種類の飛び石の並びを全部別物として覚えると大変かもしれませんが、基本形をおぼえておけばそんなに難しいものでもないと思います。

指板を大きな川だとイメージしてみてください。
そして「1弦2弦」と「3弦から6弦」の流れの速さが違うと想像してみると、結構簡単に覚えられると思いますよ。

フレーズが上昇するときは「1弦2弦」の流域に入ったときに流れの速さで1フレット分上昇方向に流されます。

反対にフレーズが下降するときは「3弦から6弦」の流域に入ったときに1フレット分下降方向に流されるんです。

 

どうです?

こう考えると、しっかりと基本形を身につけておけば、あとは流れの速さが変わる境目を覚えておけばいいだけです。

 

ですから、まずは基本形をきちんと指に覚えさせることが大切です。

基本形が把握できたらそれぞれのポジションでメトロノームに合わせてリズムで遊びながら飛び石の並びを指に覚えこませていってくださいね。

飛び石配列の習得は日々のトレーニングの積み重ねの分野になりますので、真面目にコツコツと継続する人ほど成果が得られます。

 

「練習は裏切らない」という言葉がありますが、本当だなって思います。

最初はじれったいかもしれませんが、それでも続けてみてください。

同じことを1時間でも2時間でも、3日でも4日でも1週間でも。

ある時、「あれ?いつの間にか指が馴染んでいるぞ?」って感じられる時が来ると思います。

ギターの演奏におけるできるできないの壁って「慣れている」か「慣れていない」かの違いによるものが多いと思います。

ですから、しっかりと自分の体に慣れさえてあげることが大切だと思います。

 

そこに近道はありません。

 

どれだけ時間をかけたかではなく、どれだけ短期間にフレーズを弾けるようになれたかでもなく、どれだけ確実に慣れさせたかが鍵になると僕は思います。

じれったいからとか、やりやすいからという自分の都合でテンポを変えたり、やりやすいテンポだけで練習したりするのは効率的ではないと思います。

まずはゆっくりのテンポで確実に綺麗な音で鳴らせるようになって、テンポに合わせて綺麗に音を繋げられるようになってみてください。

それができるまではテンポを変えずに同じテンポにとどまることをお勧めします。

 

できるようになるまでは何日かかっても何か月かかっても、構いません。

 

大切なのは正確さと音の質です。

ゆっくりなテンポで音を綺麗に繋げられるようになれたら、そこから少しテンポをあけて同じように慣れるまで何日もかかってもいいので新しいテンポに体を慣れさせてあげてください。

きっと、最初のゆっくりテンポの時にかかった時間よりも短い時間で慣れると思います。

なぜかというと、それはゆっくりのテンポの時に「テンポに合わせて音をつなぐということはどういうことか」を体で理解し、「そのためにはどう体を使ったらいいのか」を体験的に理解したからです。

 

それが理解できているのといないのとでは天と地ほどの開きがあると思います。

 

それを体で理解できた人(感覚を得たと言ってもいいかもしれません)は、新しいテンポに入った時に、それをそのテンポの中で「再現」すればいいだけなんです。

ちょっとした「調整」をするだけで新しいテンポに対処できるようになってるんですね。

 

この感覚を得られることができるかできないかは、じっくりと焦らずに同じテンポの中で基礎練習を延々と続けることができるかということに尽きるのではないかと僕は思います。

飽きたからといってテンポを変えてしまうと、あともう少しで閃きの瞬間にたどり着くところだったところを帳消しにして、また別のテンポでゼロからやり直すことになるようなものだと僕は思うんです。

そして今度こそ閃きの瞬間が訪れるかと思ったら、また飽きてテンポを変えてしまう…。

そんな無限ループの繰り返し。

 

閃きの瞬間を遠ざけているのは自分自身だなんて皮肉なことです。

 

練習をしたつもりになることと、実際に身につけていくことは明らかに違います。

ここが「できる人」と「できない人」の違いと言っても良いんじゃないかって思うほどです。

学生の頃には気付けなかったことも社会に出て何年も過ごし何人もの人を見てくると自ずと理解できるようになることって多いです。

それをギターの演奏や音楽に当てはめて考えると、なるほどねぇと思えることがいくつもあります。

人って最終的には人としての基礎がきちんとできている人が何にも勝ると思います。

人間付き合いも、勉強も仕事も演奏も一緒だと思います。

ですから、僕は基礎をとても重視しますし、このブログを楽しく読んでくださる方にも基礎を大切に磨き上げていってもらいたいと思っています。

応用や派手な技って、見た目は凄いかもしれませんが紐解いてみると高度に洗練された基礎の組み合わせだったりします。

基礎ができていないのにその技を手に入れようとすると困難なことが多いかと思いますが、基礎が十分にできていればそれを組み合わせているだけだってことに気がつけると思います。

そうなってしまえば、あとは慣れの問題です。

「どうだぁ~凄いだろ~!」って、スペシャルな技を繰り広げているという感覚から、普通なことを高度なレベルでしているだけだよってマインドになるんじゃないかなって思いますよ。

それはアマチュアとプロの違いにも通じるところがあるのではないかと思います。

基礎を地道に磨き上げていけば、いつかきっとあなたがそういうスペシャルな人に見られる日が来ると思いますよ。

お互いに自分の音や人生を磨き上げていきましょうね。

 

そんな訳で、練習の際にはゆっくりのテンポで確実に綺麗に弾けるようになれてから徐々に練習のテンポを上げて、最終的に自分が対応できるテンポの幅を広げていくのが効果的なんじゃないかなぁと思います。

ゆっくりのテンポで体に覚えさえ、それを徐々に別のテンポでも慣れさせていく。

これは確実に実力が積み上がっていく方法だと思います。

最初はゆっくりとしていてじれったいかもしれませんが、積み重ねれば重ねるほど実力が加速度的に伸びていく方法だと思いますから、なかなかギターが上達しないとお悩みの方は一度試してみるのも良いかもしれませんよ。

言ってみれば、言語を習得していく際の文法をマスターしたらあとは単語のボキャブラリーを増やしていくだけ…みたいなものかもしれませんね。

 

おっとっと、またまた余計な脱線をしてしまいましたね。(^^;

 

さてさて、脱線で終わらせないように今日のテーマをおさらいしてみましょう。

今日提示させていただいたのはこちらです。

メジャースケール、中指スタート飛び石の
「基本形」

c-major-scale-number

major-scale-6thstring

 

「4弦フォーム」

major-scale-4thstring

 

「3弦フォーム」

major-scale-3rdstring

の3点です。

 

次回のトピックまでにそれぞれの飛び石の配置をしっかりと指に覚えさせておいてくださいね。

次回のトピックでは、これを使って「基本3点セット」に秘められたポテンシャルの一端をお見せしたいと思います♪

 

ではでは、次回のトピックでお会いしましょう♪

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