メジャーとマイナーを行ったり来たり

2018-12-22

もう11月になりましたね。

日本はクリスマスの雰囲気がどことなく漂い始めてきた頃でしょうか?
ロマンチックな季節になってきましたね。

LAは最近まで暑かったのですが、冬時間になって日も短くなり急に寒くなってきました。
一年の収穫に感謝を捧げるサンクスギビングデーがもうすぐやってきます。

そろそろ一年を振り返る時期になってきたのかななどと思う今日この頃です。

さてさて、そんなこんなで前回のトピックを振り返ってみましょう。

 

前回のトピックでマイナー3兄弟の長男のナチュラルマイナースケールがメジャースケールと反りがあうことがわかりました。
→「さりげなさが魅力の自然派長男、ナチュラルマイナースケール

 

Cメジャースケールの音の並びそのままの中にAナチュラルマイナースケールが存在していましたね。

実はDから始まるスケールやEから始まるスケールなど、それぞれにスケールの名前があるのですが、それはまたの機会にということで、今回は以前に覚えたCメジャースケールの知識を活かしてAナチュラルマイナースケールに慣れ親しんでいきましょう。

ブログランキングに参加しました。応援クリックをお願いします。
↓↓↓

ナチュラルマイナースケールをミニマムセットで

 

ちょっとミニマム3点セットの「小人ポジション」を思い出してみてください。

 

こんな音の並びでしたね。

覚えてますか?

鍵盤だとCメジャースケールをAから弾くとAナチュラルマイナースケールになっていました。

早速ギターでも確かめてみましょう。

なるほど、確かに音の並びは同じですね。
(Aナチュラルマイナースケールはこのポジションだと「人中ポジション」になるので、色を青にしています。)

番号で見てみるとこんな感じになります。

メジャースケールの6番目の音から始まるナチュラルマイナースケールですが、マイナースケール側から見たらナチュラルマイナースケールのm3(b3)から始まるのがメジャースケールとも言えますね。

Cメジャースケールの知識を当てはめれば全く新しいスケールを1から覚える必要はなく、ちょっとした発想の切り替えだけでナチュラルマイナースケールに馴染んでいけそうな気がしませんか?

 

では、他のポジションでも見ていきましょう。

まずは人中ポジションから。

 

続いて中小ポジション。

 

以前に「人中ポジション」「中人ポジション」「小人ポジション」の3つのセットがそれぞれ循環しているとお話ししました。

→「ミニマムセットの連結 その3 ~小指+人差し指~

 

ここで思い出していただきたいのが、「人中ポジション」が次のオクターブに上がるときは”人”→”中”とポジションの名前の順通りに「中小ポジション」に繋がることでした。

「○●ポジション」の○はスタート地点となる1の音で、●は上昇時のオクターブ上の1の音でした。(下降時は●がスタートの1の音で、○がオクターブ下の1の音です)

 

つまり、始まりの音を担当する指とオクターブ上の終点を担当する指がポジションの名前になっています。

上に向かえば終点がどこだか分かるということですね。

では、下に向かったらどうでしょう?

おや、小人ポジションの「人」はCメジャースケールと関連するAマイナースケールのスタートする指を示しているではありませんか!?

これは便利ですね。

「○●ポジション」の○はメジャースケールのスタート地点、●はそれに関連するナチュラルマイナースケールのスタート地点とも言えそうですね。

 

 

ところで、CメジャースケールとAナチュラルマイナースケールの音が共通しているのは分かりましたけど、じゃぁ使ってみようかとなった時に、このままでは今ひとつ使いにくいと思いませんか?

というのも、Cメジャースケールを基にしてAナチュラルマイナースケールの見つけ方は分かったとしても、「じゃぁCナチュラルマイナースケールは?」ってなった時に、あれ?どうだっけ?ってなってしまうんですよね。

ここで思い出してもらいたいのが、それぞれのスケールの音の構成です。

メジャースケールは
1-2-3-4-5-6-7-8(1)

ナチュラルマイナースケールは
1-2-b3-4-5-b6b7-8(1)

すでにメジャースケールはミニマム3点セットで使えるようになったので、それを応用して、メジャースケールの3,6,7の音を半音下げてみましょう。

 

なるほど、こういう感じで共通する音と変化する音があるんですね。

これでしたらCメジャースケールとCナチュラルマイナースケールを別々に覚えなくても、Cメジャースケールを覚えておいてから「CナチュラルマイナースケールはCメジャースケールの3、6、7が半音下がったスケール」と覚えておけば、大量にあるスケールの形を覚えなくてもすみそうですね。

 

本当にそうなのか、それぞれの音の並びを見て確認してみましょう。

人中セット6弦スタート

 

人中セット5弦スタート

 

人中セット4弦スタート

 

人中セット3弦スタート

 

 

次は中小セットです。

中小セット6弦スタート

 

中小セット5弦スタート

 

中小セット4弦スタート

 

中小セット3弦スタート

 

 

最後は小人セットです。

小人セット6弦スタート

 

小人セット5弦スタート

 

小人セット4弦スタート

 

どうでしょう?

最初はややこしく感じるかもしれませんが、特定の音を半音上げ下げすることによってスケールが変わるという感覚を身につけておくと、いざという時にとても役にたつと思います。

それぞれのスケールの違いや共通点を把握しやすくなりますから、これからどんどん出てくる新手のスケール達を自分のものにしていく時などにもとても便利ですよ。

 

各ポジションはメジャースケールと同じで「人中」「中小」「小人」とオクターブで繋いでいけますから、そちらも合わせて練習しておくとナチュラルマイナースケールを数倍使いこなせるようになるのではないでしょうか。

 

それでは、今日のトピックはここまでにしたいと思います。

ちょっと覚えることが多くて大変でしたね。

でもCメジャースケールをきちんと覚えておけば、あとは「3、6、7を半音下げる」だけですので、それぞれの音の並びを忘れてもすぐに思い出せると思います。

それぞれの音の配置のバリエーションを覚えるのは難しいことですけど、スケールの成り立ちを把握すると全てのチャートを丸暗記しなくても大丈夫ですし、音の並びを忘れた時もすぐに思い出せます。

それに、あのスケールとこのスケールってどう違うんだっけ?ってなった時も構成音を把握していると混乱しなくて済むので便利ですよ。

 

ではでは、次回のトピックでまたお会いしましょう。