ギタリスト御用達、ペンタと言ったら?
7月、夏本番ですね。
いかがお過ごしですか?
今年の夏は異常に暑いみたいですね。
水分の取り忘れなどないようにくれぐれもお気をつけください。
さてさて、この「TAB譜にさよなら!」、スケール編に入りメジャースケール、3種類のマイナースケールとお話ししてきました。
基本のスケールのお話をしたのでコードについてもお話ししていこうかと思ったのですが、その前にギタリストならお馴染みのあのスケールに触れてみようかと思います。
なんのスケールか既に想像ついた人もいるのではないでしょうか?
はい、そうです、ギタリストお得意のスケールと言えばやっぱりあのスケールですよね。
そう、ペンタトニックスケールです。
実は、あのスケールはスケールとコードの橋渡しにもなってくれる便利なスケールなんですよ。
ペンタトニックスケールを覚えると、複雑な形のギターコードも案外覚えやすくなるんです。
また、コードに装飾音を入れたりする時にも役に立つので、コードにちょっと一工夫したいときなどに重宝します。
アドリブに便利なだけでなく、スケールとコードを繋ぐという側面にも目を向けてみるとペンタトニックスケールをより音楽的に使えるようになるのではないかと思います。
ペンタトニックスケールは初めてという方も、今更ペンタトニックスケール?という方も、2018年の下半期はペンタトニックスケールを使って演奏の幅を広げてみませんか?
語呂合わせで覚えるペンタトニック
西郷隆盛さんのドラマ「せごどん」、ご覧になってますか?
自分は普段あまりテレビを見ないのでストーリーを知らないのですが名前だけは知ってます。
日本が「せごどん」なら、アメリカは「ペンタゴン」ですね。
…自分で言っておきながら、全然関連がないですねぇ。
でも、ほら、なんか響きが似てません?
「西郷(せご)どん」
「ペンタごん」
うわっ! 似てる~!!
…え? そんなことないですか? そうですか…。
さて、この「西郷(せご)どん」「ペンタごん」なんですが、これが「西郷(せご)さん」「ペンタさん」だとなんかしっくりこないですよね。
なんかよそよそしい感じというか、方言ならではの地元感や馴染み感が薄まってしまってそっけない気がしませんか?
「ごん」がアメリカの方言かどうかは置いておくとして(明らかに違うと思いますが…、なんてったって日本語だし…)、やっぱり語呂や語感って大切ですよね。
ミュージシャンならなおさら、サウンドの響きは大切にしたいところでしょう。
やっぱり、「西郷(せご)」と言ったら「どん」ですし、「ペンタ」と来たら「ごん」がハマりますよね。
さらに付け足すならば、「タンスにごん」というところでしょうか。
…あ、どうでもいいですね。すいません、調子に乗りました。
しかもネタが古すぎますね。オヤジのノスタルジーということでお許しください。
で、ここで「ペンタって誰やねん?」ってツッコミを入れたくなると思うのですが…
実は、ペンタって人の名前じゃないんですよ!!!!!!!
…あ、知ってましたか…、そりゃそうですよね。
本当はペンギンのペン太が…あ、しつこいですね。
ペンタっていうのは「5」を意味するギリシャ語・ラテン語の数詞なんです。
1はモノ。
モノレールやモノトーンとかいう言葉でも使われていますね。
2はジ、ド、バイ。
自転車のバイシクルはここから来ています。
3はトリ。
トライアングルやトリオでお馴染みですね。
トライトーンって言葉、覚えていますか?
4はテトラ、クワドロ。
テトラポットは4本足、アウディクワトロは輪が4つです。
今回の主役の5がペンタ。
米国国防総省は五角形の建物でペンタゴンと呼ばれています。
6はヘキサ
6角形はヘキサゴンと言いますよね。
7はヘプタ、セプト。
9月のセプテンバーは昔のローマ暦では7月だったそうです。
8はオクタ、オクト。
タコのはっちゃんはオクトパス、覚えていますか?
オクターブはここから由来しています。
…と、まだまだ続くようですがこんなところにしておきましょう。
音楽をやっていると、この辺りの言葉がちらっと出てきたりするので8までは覚えておくとどこかで役にたつかもしれません。
で、ペンタと言ったら「5」なので、「ペンタ5ん」なんです。
どうです、これでもう悪夢にうなされるぐらい「ペンタ」という言葉と「5」という数字が脳内で関連付けられませんか?
もうこれで、あなたも「ペンタと言ったら~?」と振られると、思わず「5ん!!」と返したくなるに違いありません。
では、ちょっと試してみましょうか?
「ペンタと言ったら~?」
はいそうですよね、「5ん!」ですよね。
乗ってくれたあなた、ありがとうございます♪
その心優しい温かさが、この「TAB譜にさよなら!」の支えになってくれています。
さてさて、そんなこんなでペンタトニックスケールは5つの音のスケールです。
メジャースケールも、マイナースケールも7音構成のスケールでした。
ペンタトニックスケールにもメジャーとマイナーの2種類がありまして、メジャースケールならびにマイナースケールから特定の2つの音を抜くとメジャーペンタトニックスケール、マイナーペンタトニックスケールが割り出せます。
では、どの音を抜けば良いのか?
そこがペンタトニックスケールの肝になる部分でして、それさえ覚えてしまえばペンタトニックスケールを見た目の形ではなく、音の並びとして使うことができるようになります。
メジャースケールを数字で表すと1-2-3-4-5-6-7-1(8)でした。
メジャーペンタトニックスケールでは、4と7が不要になります。
1-2-3-5-6-1(8)
これがメジャーペンタトニックスケールの音の並びになります。
メジャースケールの4と7を抜くので「よな抜き」なんて言われたりもします。
そういえば、どこかの国に銀河点を叩き出すスケーターがいましたねぇ。
メジャーな大会にヨナは不要になったから”「よな抜き」のメジャーペンタ”と覚えるとインパクトの強さから忘れられそうもありませんね。
(彼女のファンの方、他意はありません。)
マイナーペンタトニックスケールはナチュラルマイナースケール「1-2-b3-4-5-b6-b7-1(8)」が基準になります。
ナチュラルマイナースケールから2とb6を外すと、マイナーペンタトニックスケールになります。
1-b3-4-5-b7-1(8)
「よな抜き」に対して「二郎(ジロー)抜き」と言ったところでしょうか。
例えが古くて申し訳ありませんが、映画「南極物語」のラストで越冬隊の犬のうちの生き残り「タロー」と「ジロー」との感動の再会シーンから「ジロー」がいなくなってしまいました。
あるいは、街から二郎ラーメンが無くなってしまったとか?
どちらにしても悲劇ですね。
そりゃぁ、物悲しくなってしまいますよ。
ジローがいなくなったら寂しくって、”「二郎抜き」でマイナーペンタな気分”で覚えておきましょう。
「よな抜きでメジャー」
「二郎抜きでマイナー」
これがポイントです。
それでは6弦のCを例にメジャースケールとメジャーペンタトニックスケール、ナチュラルマイナースケールとマイナーペンタトニックスケールの関連性を見ていきましょう。
どうです?
なんとなくそれぞれのスケールの関係性が見えてくるような気がしませんか?
自分もそうだったんですけど、結構ペンタトニックスケールって形で覚えてしまって、その形の中で上下に動くクセがついてしまって左右に繋げていくのが難しかったりするんですよね。
しかも1弦から6弦までセットで覚えてしまっているので、どこにどの音があるのか分かってなかったりして意外と応用ができずに、指グセアドリブを弾き倒すことはできても、ペンタトニックスケールで音楽的にメロディを歌わせることが苦手だったり。
同じような悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも、こうやってパーツパーツに分けて覚えていくと、結構ペンタトニックスケールを使って指板の上を泳ぐように音を繋いでいけるようになるのでオススメです。
しかも、メジャースケール&マイナースケールでお分かりいただけたと思うんですけど、スケールって数パターンの音の並びがありまして、ペンタトニックスケールも数種類のパターンがあるんですよ。
その各パターンを覚えるのが意外とややこしいんですけど、パーツごとに分けると比較的楽に覚えられると思いますし、忘れてもすぐに思い出せるので便利なんです。
そんなこんなで次回からは、メジャーとマイナーそれぞれのペンタトニックスケールを発展&展開させていきたいと思います。
今回のトピックでは、「よな抜きでメジャー」「二郎抜きでマイナー」この二つをしっかりと覚えておいてくださいね。
ではでは♪
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